著者 紹介

大熊 裕哉

新潟県新潟市

おおくま鍼灸マッサージ治療院

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http://okumachiryouin.com

 

督脈の流注

督脈は下極の兪(会陰)に起こり、脊裏(長強~身柱)に並び上り、(風門を過ぎり、陶道~瘂門を経て)風府に至り、脳(脳戸~後頂)に入る。

巓(百会)に上り、(前頂~神庭)額を循り、鼻中に至る。

 

別絡、督脈は小腹に起こり、以て骨の中央に下り、女子は以て廷孔の端に繋がり、その絡は陰器を循りて簒間を繞り、少陰に至り、巨陽(太陽膀胱経)中絡のものと、少陰の股内の後廉に上り、合して脊を貫き、腎に属す。

 

別絡、太陽と目の内眥に起こり、額に上り、巓上に交わり、入りて脳を絡い、還り出で別れて、肩髆の内を循り、脊を挟みて腰中に抵り、入りて膂を循りて腎を絡う。その男子は茎下を循りて簒に至る。女子と等し。その小腹より直ちに上るものは、臍の中央を貫き、上がりて心を貫き、喉に入り、頤に上り、て唇を循り、上りて両目の中に至る。

 

 

督脈の病証

二十九難

督病むと脊強ばりて厥す(背部こわばり、足から冷える)

・素問 骨空論

督脈の病たる、脊強ばり反折る。(略)これ病を生ずるに小腹より上りて心を衝きて痛み、前後を得ざるを衝疝となす。その女子は孕まず、癃、痔、遺溺し嗌乾く・・・。