著者 紹介

大熊 裕哉

新潟県新潟市

おおくま鍼灸マッサージ治療院

URL

http://okumachiryouin.com

 

手の太陰肺経

 

・1 中府

取穴:雲門の下1寸、乳上三肋の間、動脉に応ずる陥中にあり

治効:肩背痛、風邪で汗が出てる状態、肺系急(咳して胸苦しい)

「素問水熱穴論」曰く、大杼、膺兪(中府)、欠盆、背兪(風門)その八は、以って胸中の熱写するなり。

・5 尺沢(合水穴)
取穴:肘窩横紋上にあり、上腕二頭筋腱の橈側
治効:胸苦しさ、肺熱による咳、喘息、痰の混じる咳、五十肩、頚肩腕症候群、肺積など
池田先生は尺沢は生薬でいう半夏に似ているという。
 

・6 孔最(郄穴)

取穴:前腕前橈側にあり、尺沢穴の下3寸

治効:風邪による発熱、扁桃腺腫、咳、痔、腕や肘が冷えて痛み屈伸困難など(聚英、大成より)

陽明経の邪熱を取るに、合谷、陥谷と合わせる。

 

・7 列缺(絡穴)

取穴:太淵から尺沢へ向かいの上1寸5分

治効:脳血栓による顔の歪み、手の無力、半身不随、手掌の熱、肩痛、胸背部の寒く震えるなど

肩や腕の関節痛や項の強張りも主治とする。胸の熱を下げる効果もある。

 

・8 経渠(経金穴)

取穴:太淵の上1寸、動脈拍動部。柳谷素霊師は橈骨茎状突起と拍動の間のキョロキョロにとると。

治効:寒熱、背中や胸の痛み、咳逆、のぼせ、あくびが出る。

肺経の金穴のため、気を巡らす作用が強い。